平成25年第5回栗山町議会定例会会議録(第4日目)

                 平成25年9月20日 午前 9時30分開議

1、出席議員は次のとおりである。
     1番  八 木 橋  義  則  君
     2番  友  成  克  司  君
     3番  大  井  賢  治  君
     4番  三  田  源  幸  君
     5番  小  寺     進  君
     6番  大  西  勝  博  君
     7番  大  平  逸  男  君
     9番  藤  本  光  行  君
    10番  楢  ア  忠  彦  君
    11番  置  田  武  司  君
    12番  重  山  雅  世  君
    13番  鵜  川  和  彦  君

2、欠席議員は次のとおりである。

3、本会議に出席従事した職員は次のとおりである。
    事務局長             衣  川  秀  敏
    事務局主査            桑  島  克  典

4、地方自治法第121条の規定による説明員は次のとおりである。
    町長               椿  原  紀  昭  君
    副町長              花  田  正  博  君
    総務課長             住  友     茂  君
    総務課主幹            岡  田  三  郎  君

    まちづくり総括兼         佐 々 木     学  君
    経営企画課長

    経営企画課主幹          三  浦     匠  君
    税務課長             千  葉  清  己  君
    税金対策室長           松  田  孝  之  君
    税金対策室主幹          高  間  嘉  之  君
    出納室長             鈴  木  利  一  君
    継立出張所長           清  水  一  徳  君
    環境生活課長           山  代  賢  治  君
    住民福祉課長           近  藤  光  弘  君
    住民福祉課主幹          室  永  栄  子  君
    住民福祉課主幹          秦  野  加 寿 彦  君

    地域医療・            小  野     司  君
    保健対策室長

    地域医療・            金  子     宏  君
    保健対策室主幹

    建設水道課長           片  山  伸  治  君
    建設水道課主幹          今     政  樹  君
    産業振興課長           森     英  幸  君
    産業振興課主幹          日  蔭  敏  美  君

    産業建設総括兼          山  本  信  二  君
    くりやまブランド推進室長

    教育委員長            湯  地  定  暁  君
    教育長              鈴  木  紀  元  君
    教育次長             水  上  州  洋  君
    介護福祉学校事務局長       中  野  和  広  君

    選挙管理委員会          住  友     茂  君
    書記長

    農業委員会会長          田  村  繁  則  君

    農業委員会            松  本  俊  哉  君
    事務局長

5、本会議の付議事件は次のとおりである。
  会議録署名議員の指名                          
  議案第34号 栗山町立保育所設置条例を廃止する条例           
         (産業福祉常任委員会審査報告)              
  陳情第 1号 栗山町立継立保育所民営化に関する陳情           
         (産業福祉常任委員会審査報告)              
  意見書案第4号 道州制導入に断固反対する意見書             
  栗山町議会議員定数問題等及び議会基本条例の見直しに関する調査を依頼する件
  (地方自治法第100条の2 専門的知見の活用)             
  所管事務調査継続の申出                         
  (総務教育・産業福祉各常任委員会)                   
  所管事務調査の申出                           
  (議会運営委員会)                           

                           開議 午前 9時30分
                                    

    開議の宣告
議長(鵜川和彦君) 議員の出欠状況につきましては、事務局長より報告のとおり定足数に達していますので、ただいまから平成25年第5回栗山町議会定例会4日目の会議を開きます。

                                    

    会議録署名議員の指名
議長(鵜川和彦君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 本日の会議録署名議員には、6番、大西議員、7番、大平議員のご両名を指名いたします。

                                    

    議案第34号
議長(鵜川和彦君) 日程第2、議案第34号 栗山町立保育所設置条例を廃止する条例を議題に供します。
 本案件につきましては、平成25年第2回定例町議会において産業福祉常任委員会に付託し、審査をお願いしているところでありますが、審査が終了した旨の報告が議長のもとに来ておりますので、これより産業福祉常任委員長から報告をしていただきます。
 産業福祉常任委員長。
〔産業福祉常任委員長 三田源幸君登壇〕
産業福祉常任委員長(三田源幸君) 委員会審査報告書。
 平成25年第2回栗山町議会定例会において、本委員会に付託を受けた事件は、審査の結果、下記のとおり決定したので、栗山町議会会議規則第77条の規定により報告をいたします。
 記、1、件名、議案第34号 栗山町立保育所設置条例を廃止する条例。
 2、付託年月日、平成25年3月19日。
 3、審査年月日、平成25年4月24日より資料に基づき説明、質疑、また9月19日、質疑、自由討議、討論、採決を経まして審査をいたしたところでございます。
 4、結果、原案可決すべきものと決定をいたしました。
 5、意見、@、継立保育所における多くの保護者にとって民営化は初めての経験であり、さまざまな不安を持たれていることから、その不安を取り除けるよう努力すること、A、特に移管先法人とは十分に引き継ぎを行い、保護者、保育士との意見交換をして子供たちに事故がないようにすること、B、栗山町においては既に民営化や指定管理者制度も導入されていることから、その実績、経験を十分に生かし、対応すること。
 以上、報告とさせていただきます。
議長(鵜川和彦君) 産業福祉常任委員長の報告が終わりましたので、これより質疑に入ります。質疑ありませんか。
 2番、友成議員。
2番(友成克司君) ただいま産業福祉常任委員長から報告をいただきました。今日に至るまで、何か委員長のご感想あれば聞かせていただきたいと思います。
 以上でございます。
議長(鵜川和彦君) 友成議員の質問に対する答弁に入ります。
 産業福祉常任委員長。
産業福祉常任委員長(三田源幸君) ただいまの友成議員の質問に対してですけれども、今年に入りまして行政もいろいろ何度かにわたりまして保護者のほうに説明をしてございます。私どもも町民の意見を聞こうということで7月25日に保護者の方15名とお会いし、その前にとられましたアンケートについての要望や質疑を受けてまいりました。また、8月30日、行政の懇談会に対しましても、委員、また委員外議員も同席しまして傍聴しました。この件に対しましては、要望書、また次の案件でもあります陳情書が上がってきております。住民の声を聞くということの難しさを感じたところでございます。私は、住民の要望書、陳情書が上がってきておりますが、本意は要望書だというふうに思っております。この要望書は、父母の方々42名中41名の同意書をもって議会、また町に上げられておりました。この中の趣旨では、町の情勢苦しいのはわかる。だから、民営化そのものについては理解をしてございます。しかし、陳情書に関しましては、民営化そのもの、また進め方についての検討も必要があるというふうに述べられておりました。私は、住民は民営化に対しまして理解を示していただいているというふうに感じておりますし、前へ進むための要望を聞いて、意見の中でもありましたが、不安を少しでも解消して前へ進むことが栗山町にとっても保護者にとっても、これから選考されます移管先にとりましてもいいことなのだろうなというふうに思ってございます。感想ということでしたので、このように述べさせていただきます。
 以上です。
議長(鵜川和彦君) 楢ア議員。
10番(楢ア忠彦君) 今委員長のほうからも若干コメントが寄せられておりましたけれども、よりよい継立保育所をつくる会より、栗山町立継立保育所民営化に関する陳情書が提案をされております。過日9月17日ですか、午後7時より委員会室にて、現在付託を受けている産業福祉常任委員会が参考人を招致されました。私も委員外議員として参加をさせていただきました。その折、参考人3名の方から民営化にかかわっていろいろな不安な点が多数寄せられました。私は、その中で2点、大きなポイントになるのかなということで2点ここで質問して、当委員会として行政とどのような話し合いをされたのかお尋ねをいたします。
 1点目は、引き継ぎの過程の中で、この陳情書にも記載をされておりますけれども、職員の入れかえです。総入れかえがないようにということで、若干名残していただきたいということがまず1点。もう一点は、バスで通所されている児童が何人かいらっしゃるということで、足の確保について大変保護者の方が不安を持っておられました。いろいろありますけれども、その2点について委員会としてどのように行政と詰められたのか、その点についてお尋ねいたします。
議長(鵜川和彦君) 楢ア議員の質問に対する答弁に入ります。
 産業福祉常任委員長。
産業福祉常任委員長(三田源幸君) ただいまの楢ア議員の質疑でありますが、民営化になった後の職員の入れかえということ、総入れかえはどうなのだということのご質問でございます。現在正職員4名でございますが、その意向も調査をしているところであります。また、臨時職員、これについても意向を調査しているところでございますので、何名残って何名保育所から離れるということは述べられませんが、町といたしましても移管先法人が決まり次第、その職員のことを把握いたしまして、引き継ぎを十分にしていきたいというふうに答えてございます。陳情書の中でも、大変短い期間で引き継ぎをするだとか書面のみでの引き継ぎをするというふうに述べられてございますが、決して書面だけであるとかは。ただ、短いと言われている引き継ぎ期間につきましては正確には述べられておりませんし、選考が終わりまして移管先が決定いたしました後、来年の1月より3月にわたりまして書面での引き継ぎ、また新しい移管先法人から2名ほどの方々を常時入れて引き継ぎをしていく。それで十分でない場合には、それが何カ月、何年になるかわかりませんが、その後は十分な引き継ぎを行っていくということでございます。正職員、臨時職員の職に関しましては、正職員は新しい移管先法人に行かれましても、収入の面で民間ということで下がるように認識をしておりますが、その差額に対しましては5年間給与保障をするということでございます。
 2点目のバスのことですけれども、9月の17日に参考人招致をしたときに、バスのことについて何ら説明はされていないような言い方をされていた参考人もいました。昨日ですけれども、民営化だよりというものを3度ほど町といたしましても発行してございます。平成25年8月5日、第2号によりますと、父母との意見交換を7月25日に行ってございます。その中でも、やはり町といたしましてもバスというのは、継立保育所は遠くから通っている方が大変多うございます。現在も多くの方がバスを利用してございます。ですから、バスに関しましては、7月25日に現状どおり町営バスを利用して通所を行うようにしていくというふうに述べられてございます。委員会の中でも、現在のバスは大変老朽化をしてございます。ですから、新しいバスを購入いたしまして、通所の時間帯は通所を行っていただく、あいている時間帯は町営バスとして利用していくということでございますので、遠くから通われているお子さん方は今までどおりバスを利用できるというふうに聞いてございます。
 以上です。
議長(鵜川和彦君) ほかにございませんか。
〔「なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ないようですので、質疑を打ち切りたいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ないようですので、質疑を打ち切ります。
 討論に入ります。
 なお、討論につきましては、委員長報告は可決でありますので、まず原案に反対のほうの討論から行います。次に、原案に賛成の方の討論を行います。こういうふうにお願いを申し上げます。
 討論に入ります。
 重山議員。
12番(重山雅世君) 私は、反対の立場で6点にわたって述べたいと思います。
 まず、今回の民営化の案ですが、第1点目は保護者の理解が得られていないということが第1。
 2点目は、職員がやめない限り財政効果は出てきません。委員会の質疑の中でも、意向調査の中では今の正職の方は、最終はわかりませんが、委員会質疑中の間はやめるというような話は聞いていません。ですから、人件費そのものはそのまま、財政効果はないと。
 それから、3点目は、今国が進めております官から民への流れに沿って栗山町の全ての保育所を全部民間にしてしまっていいのですかという問題です。道内の179ある自治体の中でも、保育所のない自治体もあります。それは別として、公立がなくて私立だけは19、パーセントにして10.6%にすぎません。それで、あと143自治体、約8割は公立保育所を北海道でも残しているわけです。社会保障の公的責任を後退させて、子供の成長を助ける視点からではなくて行財政改革の人件費の削減、それが目的でないかなと思うわけです。保育の質を決めるという点では、単なる施設改修のみではなくて、より高度な専門性や経験を生かした保育士の存在が必要だと思います。新人とベテランでは子供に対する見方も違います。保護者にとっても、ベテランの保育士さんがいるという点では安心につながります。私自身もそうでしたが、子育てに対する悩みなども、実際に自分も子育てしながら働いていらっしゃるベテランの保育士さんに相談もできました。子供にとって保育士は心のよりどころであります。ベテラン、中堅、新人、そして男性の保育士も必要で、経験とか年齢構成のバランスが大事であります。この人的な保育環境を整えるには経費もかかりますし、必要なコストであります。民営化はこの必要なコストを削ることであって、より少ない経費で同じサービスができるなら民営化と、そういう目的はあり得ないと思います。そのしわ寄せは子供に行きます。
 4点目は、より高度な専門性を高めるためにも保育士の研修が大事であります。研修も公立のほうが保障されていると思います。
 5点目は、保育士が専門性を生かして、働きがいを持ちながら働き続けられるという環境を保障するということも労働行政を担った行政の役割ではないでしょうか。
 6点目は、たびたび保護者に対する説明会の中でも委員会の中でも、これからは官民連携しながらという言葉が何度も出ていました。そう言いながら、今保護者と保育園との直接契約や個人給付の仕組みとなっている認定こども園などへの移行を法人と協議するというのも矛盾であります。
 子供は町の宝と言っていますが、民営化はそれが形だけのものになってしまい、将来のまちづくりにとっても重大な禍根を残すと述べて反対討論といたします。
議長(鵜川和彦君) 次に、賛成討論ございませんか。
 楢ア議員。
10番(楢ア忠彦君) 私は、賛成の立場から討論いたします。
 栗山町は、地方分権が進む中で地方公共団体の役割を担うとともに、厳しい財政状況を克服し、少子高齢化への対応など町政に託されたさまざまな課題に対応すべく、現在行財政改革を進めています。また、国の方針は民間でできるものは民間にという考え方のもとで、指定管理者制度への移行など取り組んでまいりました。保育所の民営化は、利用者の多様化する保育ニーズに対応し、民間事業者の特色ある運営によってサービスの向上を図ることが期待できるとともに、行政においては子育て支援体制の充実強化が図られ、官民が効果的にその役割を分担されることが私は望ましいと思います。継立保育所はもとより、全ての認可保育所は厚生労働省が定めている保育所保育指針に基づき運営をされております。民営化後も保育内容は基本的に変わらないことは、既に栗山保育所が民営化して6年間、高い評価のもとで運営されてきていることが証明をしております。町の役割も民営化後、受け入れ法人とのさまざまな調整、保育方針も含め、保育料の徴収、交付金、補助金の交付など、かかわりを持ち続けます。町と保護者、引き受け法人との3者による協議会の設立などを通して適切な保育所運営が確約されます。
 よりよい継立保育所をつくる会より、栗山町立継立保育所民営化に関する陳情書が提出されました。1年の延期を求めていますが、私は1年間の引き継ぎ期間が本当に必要なのか疑問に感じます。保護者の皆様が持つ不安や心配事は、十分に理解することができます。私は、栗山保育所民営化の折、常任委員会の一委員としての経験と当時の先進地視察等々のことを含めて総体的に判断しますと、1年の延期にどれだけの意味があるかということです。当然引き継ぎ期間も保育内容も含め3者間で協議する時間は十分に担保されております。引き受け法人が地元に入っていただき、地域に新しい息吹を吹き込みながら、継立の栗っ子としての新しい環境づくりを実現すべきであると考えます。私が長年携わってきました青少年育成会活動などを顧みますと、子供の順応性は高く、保護者の皆様が今感じている不安や心配事はきっと払拭されるものと考えます。
 以上の理由から賛成の討論といたします。
議長(鵜川和彦君) 次に、反対討論ございませんか。
 置田議員。
11番(置田武司君) 反対の立場で討論させていただきます。
 町長は、日ごろ人にやさしいまちづくりということを大命題にして、この間11年に及ぶ施策をしております。私は、民営化そのものが来年の4月なのかな、本当に今なのかなという気さえします。少し長い目で見て、継立の南部振興策、それから今年度第5次が終わって第6次の総合計画の取り組みの中で、この保育の問題、南部地区の保育だけの問題ではないのですけれども、振興策の中に保育の問題、まして来年の3月には継立中学校が閉校するというような状況の中では、今なのですかというときには今ではないでしょうというような感覚でおります。
 重山さんは先ほど6点ございましたけれども、その1点目の父母との共通認識になかなか立てなかったというのが非常に大きな問題だったのかなという気がします。テーブルの上に上がったのが昨年の12月なので、その中で保護者のほうも役員さん等がかわり、時間の経過とともに共通事項として民営化とはこういうものだというような認識が、まだまだ新たな認識が深まらない中で選定委員の方の2名の役員さんが選出されて、タイトな日程で進めていくことに対してこの清水さんという方からの陳情書が上がってきたわけです。溝がと言うと溝らしいものはないというようなお返事でしたけれども、私としては6次計画を前倒ししながら、少しテンポアップしながら継立の南部振興策、ましてや保育所という問題を総合的に鑑みた中で民営化に対する考え方をということであれば、1年間なり複数年の経緯の中で、その中で判断するというのが賢明ではなかろうかというふうに考えます。
 以上です。
議長(鵜川和彦君) 次に、賛成討論ございませんか。
 友成議員。
2番(友成克司君) ただいま私委員長に感想を求めました。なぜかといいますと、今楢ア議員も申し上げましたように、平成16年、栗山保育所民営化におきましては、私文教厚生常任委員長を仰せつかってございまして、一線で対応させていただきました。そういうご労苦があったのだろうなという心境のもとに私は感想を聞かせていただいたところでございます。先般委員外議員ということで傍聴させていただきました。その議論の中で、栗山保育所民営化には1年の猶与があったというような話もございました。それがたまたま私大学ノート1冊、全部最後までメモしてございまして、全部読んできました。その内容につきましては、多くは保護者の皆さん方の知識のほうが高かったのです。職員や議員は、その皆さん方の心を納得できる答弁材料がなかったのです。これではいけないということで、時間を持ってもっともっと調査、精査をして、研さんを積んで知識を高めて、保護者を納得させようというのが大きな課題であったわけでございます。当時は反対をする会というのがございまして、毎回委員会に10人以上の奥様方が傍聴に参りました。当初は80%反対、次60、40、20と反対が下がって参りました。これは、職員や議員が努力したのでないのです。保護者の皆さんがお互いの心、胸襟を開いて、それを広くしてお互いの理解度を高めて反対を減らしてきた。今思えば私は胸が熱く思っておるところでございます。また、当時の保護者の皆様方には多くの英知、知識、また道をいただきました。私は今さらにして心から厚く御礼と感謝を申し上げたい一人でございます。
 さて、本題に入ります。私は、賛成の立場で討論させていただきます。子供は、心身ともに健やかに生まれ、育成されなければならないという児童福祉法の基本に例を踏まえ、質の高い子育て環境を目指す必要があります。その児童を預かり、保護する町立保育所の使命は大変大きなものがございます。しかしながら、少子化による園児の定員割れ、職員人件費の増加、国庫負担金の減少などで、どの町村においても経営内容が悪化しているのが現状でございます。民営化の必要につきましては、保護者の夫婦共稼ぎを初め、就労形態、家庭や地域を取り巻く環境の変化、保育ニーズの多様化等々によりまして、民間保育所の持つ機動性や柔軟性を生かした保育所運営が期待できるのです。そこで、民営化に現在進んでいるのが実情でございます。それには、当然行政は全庁的な子育て支援施策の充実をいよいよ図ることが肝要であることは言うまでもありません。
 私は、これを機にふと思ったことがあります。この機もそうでありますが、あるいは予算委員会等々を振り返ってみますと、議員ともに議員の心構えというものを改めて認識をする機会があっていいな、今回私はひしひしと思って、今日伺ったわけでございます。議員は代表として、職務遂行に当たっては、組織を含めて何人からも指示、拘束を受けることなく、自己の良心、信念に基づいて行動しなければならないということであります。また、常々議長が申し上げておりますように、当局の案に対しての批判や攻撃は、必ずこれにかわる実現性のある具体的な代案を持たなければならないということであります。ただ批判のみに終わる一人芝居では能がないのであります。議員多数に支持をされ、当局に共鳴され、実行させなければその価値がないということを互いにしっかりとこの機に強く認識をすべきだと思います。
 私は、以上のことを踏まえて申し上げますが、陳情書を読ませていただきました。前回も要望書から陳情書に移行しました。内容もほとんど前回と同じであります。私は前回も思ったのですが、この事件に関しては誰か相当お知恵のある頭のいい方がついているのだなと思っております。ぜひ私も機会あったら一般質問の原稿を書いていただきたいなと思ったりしておりますけれども、私は感心をしておる一人でもございます。私読ませていただいて、その中で1つ訴えていることが見つかりました。それは、説明が不十分だから疑問、不安、不信感を抱いている状態の旨を訴えているのです。いまだ足を踏み込んだことのない未知の世界であります。当然不安も疑問も抱くでしょう。しかしながら、委員長もただいま申し上げました。その解消こそが明日への光が見えてくることにつながってまいります。私は、保護者、行政、議会がしっかりとタッグを組んで、積極的に懇談をし、解消策の姿勢を開示し、100%の解決策がないまでも、ほどよく100に近づくことに全身全霊をかけて努力奮励、励行すべきだと思っております。
 私は、指定管理者制度が議会に上程された折に提言をいたしました。行政が厳しくチェック、調査をしなければ、公共施設が荒れ放題になると私は提言させていただきました。全く今回も同様であります。調査、チェックをしていかなければなりません。未来永劫にわたって、行政が中心になって保護者、議会ともどもしっかりチェックをしていかなければならないことを私は強調しておきます。また、法人が決定後は法人も加えての懇談を重ね、例えば評価委員会等の設置もし、万全を期することを強くこいねがうところでございます。また、時間を無駄に使ってはいけません。なぜかといいますと、不安、不信感など保護者の言動が幼児の皆様方に伝わったときに、幼児の小さな心の胸襟が閉ざされます。まして、心がゆがんでしまう場合もあります。日本にはいい言葉があります。三つ子の魂百までも、これは幼いころの精神、生活環境、教育によって、お年寄りになっても性質は変わらないのだということであります。私は、その問題を大変懸念をしているところでもございます。
 私は、重ねて不安材料を積極的に解消することを前提として、総じて継立保育所民営化に賛成もし、賛成討論といたします。
 以上でございます。
議長(鵜川和彦君) 反対討論ございませんか。
〔「なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) では、賛成討論ありますか。
〔「なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) なければ、討論を打ち切りたいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ないようですので、討論を打ち切ります。
 それでは、お諮りいたします。議案第34号 栗山町立保育所設置条例を廃止する条例について、委員長の報告は可決であります。
 委員長報告どおり決することに賛成の皆さんの起立を求めます。
〔賛成者起立〕
議長(鵜川和彦君) 起立多数。
 よって、議案第34号については委員長報告どおり可決いたしました。

                                    

    陳情第1号
議長(鵜川和彦君) 日程第3、陳情第1号 栗山町立継立保育所民営化に関する陳情を議題に供します。
 本件は、本定例会の2日目、9月11日に産業福祉常任委員会に付託し、審査をお願いしていたところでありますが、審査が終了した旨の報告が議長のもとに来ておりますので、これより産業福祉常任委員長より報告していただきます。
 産業福祉常任委員長。
〔産業福祉常任委員長 三田源幸君登壇〕
産業福祉常任委員長(三田源幸君) 委員会審査報告書。
 平成25年第5回栗山町議会定例会において、本委員会に付託を受けた事件は、審査の結果、下記のとおり決定したので、栗山町議会会議規則第77条の規定により報告をいたします。
 記、1、件名、陳情第1号 栗山町立継立保育所民営化に関する陳情。
 2、付託年月日、平成25年9月11日。
 3、審査年月日、25年9月17日に参考人3名をお招きをいたしまして、参考人事情聴取及び質疑を行い、9月19日、行政側も入っていただき、質疑を行い、委員会での自由討議、討論、採決を行いました。
 4、結果、本件は不採択すべきものと決定をいたしました。
 以上です。
議長(鵜川和彦君) ただいま審査報告が終わりましたので、これより質疑に入ります。ありませんか。
〔「なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ないようですので、質疑を打ち切りたいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ないようですので、質疑を打ち切ります。
 討論に入ります。
 なお、討論につきましては、委員長報告は不採択であります。したがいまして、まず陳情採択に賛成する方の討論から行います。ありませんか。
 重山議員。
12番(重山雅世君) 採択の立場で討論いたします。
 保護者の方々からの陳情ですが、これまでも保護者、役員会含めて行政と説明会、懇談会を数回やられているようですが、その中でも保護者の不安や疑問は解消されていないと。ですから、このまま民営化されたのではだめだということで、民営化するのであれば最低限これだけはやってくださいという、はっきり言って妥協案だということも言っていました。そういう点からいいますと、情報の出し方、伝達の仕方含めて行政自身も反省すべき点として、わかりやすい説明でなかったとか、それとか情報伝達の仕方について不足で反省しているという、そういうような副町長のこの前の懇談会で締めの挨拶もありましたけれども、行政自身も反省すべき点があったという点では認めているわけです。
 それで、子供の育ちという部分で考えた場合も、最低でもこれだけの引き継ぎは欲しいと。それから、今回の進め方に対して保護者は一番不安というか、思っていらっしゃると思うのです。やはり民営化ありきで、昨年の12月に役員会の説明、そして実質的に今年の5月にほとんど全員の保護者のほうに行き渡ったと、そういう話を聞いています。ですから、その後も委員会付託されていますから、民営化ありきでこういうタイトなスケジュールで進められているという点でいいますと、この陳情を出されて当然だと思いますし、よりよい保育所づくりを目指すというのであれば、最低限これだけは譲りたくないと、この思いは受けとめてくださいと、そういう願いでありますのでしっかりと私はこれを受けとめて採択すべきだと思います。
 それと、民営化の問題でも多様なニーズという形で同僚議員はおっしゃいました。多様なニーズという点では、栗山保育所民営化のとき、お母さん方は全部自分たちのやってほしいニーズは栗山保育所でやってくれていると、そう言っていましたよね。ですから、民間でないとできないニーズって例えばどういうことがあるのかなと思いながら先ほど賛成討論も聞いていました。これはちょっと蛇足というのかもしれませんけれども、どちらにしましてもこの陳情そのものは当然の願いであると、そう述べて賛成討論といたします。
議長(鵜川和彦君) 次に、陳情採択に反対する方の討論を行います。ありませんか。
 楢ア議員。
10番(楢ア忠彦君) 先ほども若干触れましたけれども、栗山保育所の民営化のときは、反対する会ということで、先ほど友成議員も指摘されたように委員会開催するたびに何名かお越しをいただいたということで、なかなか接点が埋まらなかったと、そういうような経過の中で、委員会として1年間延期をしたという背景があります。今回の陳情書は、よりよい継立保育所をつくる会ということで、さきの参考人招致でも頭から反対というわけではないのです。要するに、1年間の猶予期間を持っていただきたいということです。役員の説明会、私は産業福祉常任委員会に所属しておりませんから、この委員会の付託を受けた案件に対しての経緯については詳しくはわかっていない部分、あくまで資料でしか理解していない部分もあろうかと思うのですけれども、当然4月になってから、物事というのは大体そうなのですけれども、4月になってから役員改選が行われるということで、役員もこの時期に改選が行われるということで、役員の引き継ぎということも普通は余りしていないというような、過去にそういう経緯があったと思いますから、前任者の役員の意向というか、その辺の町側の説明が新しい役員には徹底していなかったのかなというふうな背景もあったのかなと思います。
 参考人からのいろいろな質疑の中で、反対はしていないのです。民営化はやむなしという感じが大勢で、余り急激な職員の異動も含めてドラスティックな対応ではなくて、もうちょっと緩やかに、要するに階段を上るような感じで緩やかに進めていただきたいというのが本旨であったかなというような思いがいたします。それで、ある参考人の方がこのようなことを述べておりました。委員の中から、ちょっとしたことなのですけれども、継立保育所の内部の設備の関係について若干の質問がありました。これをちょっと直してほしいと、具体的には網戸のことを指摘されておりましたけれども、過去にそういう指摘がなかったのですかというように逆に質問があったのですけれども、参考人の方からは、今までそういうことについて話し合ったことが一度もありませんでしたというような説明でした。私は、この民営化の話が皆さんに伝わって、初めていろんな方が集まって民営化も含めて継立保育所のあり方、設備、中、外も含めていろいろな話し合いがこの民営化をきっかけにして生まれてきたのかなと、そういうような思いをして感じてきました。ですから、この陳情書に関しましてはあくまでも1年間延長してほしいということで、私は先ほど討論でも述べましたけれども、十分時間的な余裕はあると、その中で移行後も3者、受託法人、行政、それと保護者の方と十分話し合いする時間が担保されておると言えるというような確信を持って、この陳情書に対しては不採択ということに賛成であります。
議長(鵜川和彦君) 陳情採択に賛成する方の討論ありますか。
〔「なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ほかに討論する方いらっしゃいますか。
〔「なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ないようですので、討論を打ち切りたいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) なしですので、討論を打ち切ります。
 陳情第1号 栗山町立継立保育所民営化に関する陳情について、委員長報告は不採択であります。
 それでは、お諮りいたします。陳情第1号 栗山町立継立保育所民営化に関する陳情について、賛成の皆さんの起立を求めます。
〔賛成者起立〕
議長(鵜川和彦君) 起立少数。
 よって、陳情第1号については不採択と決定いたしました。

                                    

    意見書案第4号
議長(鵜川和彦君) 続きまして、日程第4、意見書案第4号 道州制導入に断固反対する意見書を議題に供します。
 提案理由の説明を求めます。
 11番、置田議員。
〔11番 置田武司君登壇〕
11番(置田武司君) 意見書案第4号 道州制導入に断固反対する意見書でございます。
 上記事件について、別紙意見書を提出する。
 提出者は私置田でございまして、賛成者は大西勝博議員でございます。
 朗読をもって意見書案といたします。
 道州制導入に断固反対する意見書。
意見の主旨
 我々町村議会は、平成20年以来、町村議会議長全国大会において、その総意により、「住民自治の推進に逆行する道州制は行わないこと。」を決定し、本年4月15日には、全国町村議会議長会が「町村や国民に対して丁寧な説明や真摯な議論もないまま、道州制の導入が決定したかのごとき法案が提出されようとしていることは誠に遺憾である。」とする緊急声明を行った。さらに、7月18日には、「道州制は絶対に導入しないこと。」とする要望を決定し、政府・国会に対し、要請してきたところである。
 しかしながら、与党においては、道州制導入を目指す法案の国会への提出の動きが依然としてみられ、また、野党の一部においては、既に「道州制への移行のための改革基本法案」を第183回国会へ提出し、衆議院内閣委員会において閉会中審査となっているなど、我々の要請を無視するかの動きをみせている。
 これらの法案は、道州制導入後の国の具体的なかたちを示さないまま、期限を区切った導入ありきの内容となっており、事務権限の受け皿という名目のもと、ほとんどの町村においては、事実上の合併を余儀なくされるおそれが高いうえ、道州はもとより再編された「基礎自治体」は、現在の市町村や都道府県に比べ、住民と行政との距離が格段に遠くなり、住民自治が衰退してしまうことは明らかである。
 町村は、これまで国民の生活を支えるため、食料供給、水源涵養、国土保全に努め、伝統・文化を守り、自然を活かした地場産業を創出し、住民とともに個性あるまちづくりを進めてきた。それにもかかわらず、効率性や経済性を優先し、地域の伝統や文化、郷土意識を無視してつくり上げる大規模な団体は、住民を置き去りにするものであり、到底地方自治体と呼べるものではない。多様な自治体の存在を認め、個々の自治体の活力を高めることが、ひいては、全体としての国力の増強につながるものであると確信している。
 よって、我々栗山町議会は、道州制の導入に断固反対する。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 次のページ行きますが、宛先でございますが、衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、副総理大臣、内閣官房長官、総務大臣、内閣府特命担当大臣(地方分権改革)、道州制担当大臣でございます。
 以上でございますので、ご審議よろしくお願いいたします。
議長(鵜川和彦君) 提案理由の説明を終えたところですが、この件につきましてはさきに協議したとおり質疑、討論を省略して、直ちに採決をいたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ご異議なしですので、お諮りをいたします。
 意見書案第4号 道州制導入に断固反対する意見書について、原案に賛成の皆さんの挙手を求めます。
〔賛成者挙手〕
議長(鵜川和彦君) 全員挙手。
 よって、意見書案第4号 道州制導入に断固反対する意見書については、原案どおり決定いたしました。
 ただいま可決した意見書につきましては、本日付をもって関係機関に提出いたします。

                                     

    栗山町議会議員定数問題等及び議会基本条例の見直しに関する調査を依頼
     する件
                              
議長(鵜川和彦君) 日程第5、栗山町議会議員定数問題等及び議会基本条例の見直しに関する調査を依頼する件を議題に供します。
 栗山町議会議員定数問題等及び議会基本条例の見直しに関する調査を依頼する件について、お手元にお配りしたとおり調査を依頼したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ご異議がないようですので、栗山町議会議員定数問題等及び議会基本条例の見直しに関する調査を依頼する件については調査依頼することに決定いたしました。

                                    

    所管事務調査継続の申出
議長(鵜川和彦君) 日程第6、所管事務調査継続の申出ですが、総務教育常任委員会から、防災対策の現状について、補助金の実態について、産業福祉常任委員会から、建設事業の実態について、商店街の実態について、エゾシカ食肉加工施設の実態について、議会で議決をし、調査を進めているところですが、今後さらに調査を進めたいということで継続調査の申し出があります。これにつきましては、継続して調査をしていただきたいと考えますが、ご異議ありませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ご異議がないようですので、継続して調査をしていただくことに決定をいたします。
 調査は閉会中に実施していただきたいと考えますが、ご異議ありませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ご異議がないようですので、閉会中に調査をしていただくことに決定をいたしました。

                                    

    所管事務調査の申出
議長(鵜川和彦君) 日程第7、所管事務調査の申出ですが、議会運営委員会から、次期議会の会期日程等、議会運営に関する事項について所管事務調査の申し出があります。それぞれ所管事務調査をしていただくことにいたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ご異議がないようですので、それぞれ閉会中に調査をしていただくことに決定をいたします。

                                    

    閉会の宣告
議長(鵜川和彦君) 以上で提案された案件の審議が全て終了いたしましたので、閉会いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と言う人あり〕
議長(鵜川和彦君) ご異議なしですので、これをもちまして平成25年第5回栗山町議会定例会を閉会いたします。
                           閉会 午前10時30分