マラソン 栗山高校 まつり 移住・定住 広報くりやま 栗の樹ファーム 栗山英樹 ふるさと納税
本文
子どもたちが家族のケア、きょうだいの世話や家事のお手伝いをする。
とても大切なことですが、その一方で、必要以上の負担が子どもたちの心身の不調や、場合によってはケア中心の生活のために、その将来の夢をあきらめなくてはならないことがあります。
子どもたちが、必要な時に必要な支援を受けることができる社会の実現が求められます。
ヤングケアラー出前講座で大切にしていることは2つあります
1)子どもたちが、自らが置かれている生活環境に「気づく」こと
2)困ったときに「発信できる力」を養うこと
ヤングケアラーの理解を深めるために、栗山町では、町内の各学校の協力のもとヤングケアラー出前講座を令和5年9月よりスタートしました。
令和6年度は、昨年同様、町内の小学校3校、中学校、高校とこれに北海道介護福祉学校を加えた合計6校で開催しました。
令和7年10月28日(火)に栗山町立栗山小学校、11月18日(火)に、栗山町立角田小学校、12月4日(火)に栗山町立継立小学校のそれぞれ小学4年生を対象(角田・継立両小学校は複式学級にて3・4学年を対象)に出前講座を開催しました。
プログラムは、昨年度に続き同様のオリジナルのものを使用しました。
「ヤングケアラー」という言葉が、レッテルを貼られたり、曲解されたりすることもあるために、その言葉に触れず実施しました。
子どもたちの身近なところで
「家族のために出来ることを考えて困ったときにどうしたら良いかを考える事」をコンセプトにして、子どもたちに講座を展開しました。
テーマは「家族のためにできること」
このプログラムは、母親が家事を行っている設定で骨折した場合の、
自分自身の負担(困りごと・悩み事)をイメージすること
その時に周りに困っていることを相談することを考えてらうものです。
そのため子どもたちに「考えてもらうこと」を重視するため、個人ワークやグループワークで話し合ったことをワークシートに書いてもらいました。
特に、ヤングケアラーが行っているケア・お世話で代表的なものは「幼いきょうだいの世話」や「家族に代わって家事を行うこと」という話があります。
まずは、子どもたちは、「家事」に対してどのように捉えているのか。
そして、家事を行っているのが母親であった場合は、母親にどのような想いを抱いているのかを考え・整理することから始めました。
講座の様子
子どもたちは、茶碗洗いや風呂掃除などお手伝いをしている事。母親への尊敬の念などが出てきます。
また、これらの家事のほとんどを両親が行っていると子どもたちは理解し、家事を家族で協力して行っているという子どももいました。
次の展開では、「流れ」を変える出来事が起きます。
「お母さんの骨折がずっと治らない、なんでもひとりでしなくてはならなくなったらどうしようか」
グループワークの様子
子どもたちの表情は真剣です。色々な回答がありました。
「自分ができる家事をする」という声
「きょうだい」、「父」や「祖父母」に手伝ってもらうという声
大変だ、どうしよう・あきらめの声
自分一人で抱え込む状態になることが想像できると
子ども達には、困ったことになることや、家族で協力することを考える子どもたちも沢山いました。
「家族」のことは「家族」でがんばりたい
大切な家族の世話をすることはとても素晴らしいことですが、子ども自身の勉強や友人との時間も大切なことです。
頑張りすぎると、子ども自身が「自分らしさ」を失い、「ココロ」と「カラダ」の調子を崩してしまう。
そうなる前に、頼れる大人に「話をする」ことが重要なことを伝える。
できることがたくさんあるかもしれない、みんなで考える
子どもたちが、「活き活きと子どもらしく毎日」を過ごせることを願います。
身の周りに、そういう「友人」がいたときに何ができるのか考えること。声をかけること。人を思いやる気持ちを大切にすることを学んでもらいました。
自分の置かれている環境に「気づく」こと
困っていることを「伝える」こと
そのための「これからの一歩」が、この講座の時間であってほしいと願います。
子どもたちに、講座を振り返って発見したこと、理解したことやできることなど感想をもらいましたので紹介します。(一部漢字表記等に加筆修正しています)
・これからも家族を助けようと思った。
・困ったとき友達に頼っていいって知った。
・友達が困っていたら相談にのってあげたり、応援してあげる。
・何か手伝えることはないか聞いて相談にのる。
・つらいことや、疲れたことがあったら無理をしないでだれかに相談する。
9月25日(火)に北海道栗山高等学校、11月6日(火)には、栗山町立栗山中学校でヤングケアラーの出前講座を開催しました。対象は中学1年生及び高校2年生です。
今回の講座は、私たちの社会は、「支え合って生きる社会」であることと、「ヤングケアラーについての理解と気づき」をテーマに開催しました。
講座の様子
ケアラードラマ『夕焼け』を視聴し、ヤングケアラーへの理解を促すことから、お互いが支えあう大切さと自分を大切にすることを考える内容にしました。
『夕焼け』はヤングケアラーだけではなく、ケアラーを含めた幅広い分野をテーマにしたドラマです。

※人権啓発DVD『夕焼け』
企画:兵庫県・(公財)兵庫県人権啓発協会 企画協力:兵庫県教育委員会 制作:東映株式会社
※ケアラードラマ『夕焼け』のあらましはこちらから
⇒ 人権啓発DVD『夕焼け』ちらし [PDFファイル/1.31MB]
子どもたちは、真剣にドラマを見入っていました。
その中で、ヤングケアラーへの理解と、気づきにつながっていることを願います。
また、より理解を深めるために、子ども家庭庁が配布しているヤングケアラーのリーフレットも、その一助になりました。
※リーフレットはこちらから
⇒ ヤングケアラーリーフレット(子ども家庭庁) [PDFファイル/2.67MB]
生徒からの授業の感想を紹介します。(一部漢字表記等に加筆修正しています)
・今までヤングケアラーの人たちは、どうして周りに助けを求めたりしないのだろうとおもっていたけれど、そもそも自分がヤングケアラーと気づいていない人や周りの反応が気になる人等悩みは人それぞれで大変だと思いました。周りの人の対応が解決する一歩にもなるし、傷つけることもあると考えました。
・家族みんな頑張っているから、自分も頑張るのが普通と思うのはすごく共感した。けど、それを誰にも言えない。相談できる人がいないのは悲しいと思う。誰かのために生まれたんじゃなくて自分は自分で楽しいことを見つけるために生まれたと思うから、ヤングケアラーという言葉をもっと身近に感じ、困っていたら助けられるようにしたいと思った。
・自分一人で何かを抱え込んでいたり、がんばりすぎると良くないこともある。誰かを頼るのも大切。今までこういうことを考える機会はあまりなかったので、自分の考え方もすごくかわったし、勉強になってよかった。
・今回ヤングケアラーについて学習して、自分も一年前くらいに母親がけがをしてしまって、家にはいたけど、動けないから代わりに父親と自分で家事をしていたことがあって、DVDの女の子を見たら自分よりも大変だし、とてもつらそうだったから自分がその立場になったら悩みをためこまずに人に相談しようと思いました。
・今日の授業で大切だと思ったことは、ヤングケアラーの人たちは、一人で抱え込んでしまって誰にも相談ができなくて、苦しんでしまうけど、DVDのようにヤングケアラーの人達がいごこちのよいカフェなどを開くことで苦しんで切る人が相談できる環境ができていいなと思いました。一人で抱え込まず、相談することが大切だなと思いました。
・家族内の問題は周りに話しずらく、話したことによって人間関係が変化したりすると思ってしまう家庭があり、助けを求めることができない人々がいると知ることが出来て良かったです。そんな方々にどうしたら苦しくない生活ができるのかをこれから考えて自分も支える立場になれたらよいなと思います。ケアを受ける人たちは、必ずしも高齢者と限らず、誰もが受けるかもしれないため、自分も周りをよく見て助けが必要そうな人に声をかけられるようにしたいです。自分と自分の周りの人々を大切にしていきたいです。
・ヤングケアラーの人は、自分がヤングケアラーであることに気づけない。なので、周囲の人がその人のことを気にかけながら一緒に生活していくことが大切だと感じた。もし自分がヤングケアラーだったらヤングケアラーだってことにも気づけないと思うし、誰にも頼れなくて自分を犠牲にしちゃうと思った。
・自分だけで抱え込むのではなく、勇気を出して周りに助けを求めて、家族だけじゃなくて自分のことを守るということも大切だと思った。自分たちが思っているより周りの人は助けてくれるから、それをしっかり理解することが重要。
・ヤングケアラーは高齢者の家族の介護をするというイメージしかなかったけれど、今回の講話やドラマを通して、ヤングケアラーは自分の好きなことがなかなかできない。人に頼れない等、人それぞれ辛い思いをしているという事をしりました。身近にヤングケアラーの人がいたら、話を聞いて寄り添ってあげたいと思いました。
・動画を観て、ヤングケアラーの本人だけが大変な思いをしているのではなくその家族も同じくらい辛く大変な思いをしていることを知りました。そういう人がいなくなるというのは難しくても、周りの大人や友人が声をかけてあげることでヤングケアラー本人が少しでも楽になると良いなと思います。
令和8年2月10日(火)に北海道介護福祉学校1学年22名と一緒にヤングケアラーについて考える出前講座を開催しました。
中学校・高校と同様にケアラードラマ『夕焼け』を視聴したのちに、令和5年度の当町のヤングケアラー実態調査から見る傾向と、栗山町のヤングケアラー支援体制についての説明。、そして、ヤングケアラーへの理解と対応について学びました。
特に介護学生はこれから福祉現場に旅立つことから
支援者が、ヤングケアラーの子どもとどのように関わりを作るのかなど支援においての注意点を説明しました。
特に、目の前にいるケアを必要としている家族には、その先にさらにヤングケアラーがいる可能性があることと、そのためのアンテナを常に貼ることが大切であること。明確なヤングケアラー像などに縛られず、子どもを中心とした支援をした中でヤングケアラーを捉える必要があること伝えました。
学生からの授業の感想を紹介します。(一部漢字表記等に加筆修正しています)
今回の講義では、ヤングケアラーの支援についての講話を聴くことができ、ヤングケラーがどのようなものなのか、その問題点について知ることができ、どのように地域でかかわっていくべきか、考えていくきっかけになりました。
特に印象に残ったのは、兵庫県人権啓発協会のビデオの「夕焼け」の主人公の瑠依の心情について印象に残り、瑠依の周りで起こるヤングケアラーの問題について映し出しながら、人と人との関わりの難しさと大切さに気付かされる作品であったと感じ、瑠依は母親から「家族の問題は家族で解決する」という教えを受け、同級生や地域の人たちの助けを断って弟の面倒や家事を行い、学業に専念できないという問題を抱えてしまっていたが、最後は、小学校の担任の先生だった灯さんや地域の助けを借りながら、明るい未来へ向かって歩んでいくという場面で終わっており、この作品を通してヤングケアラーの問題解決には地域の人がいち早く異変に気付き、支えることが大切になってくるのではないかと感じた。
また、栗山町内におけるヤングケアラーと思われる子どもの総数は33名(令和5年度調査による)であり、その理由として多く挙げられているのが、幼い兄弟の世話をしているというのが多いという現状があり自分の周りにもかなりの数のヤングケアラーがおり、どのようにして自分は接していくことができるか考えたい。
ヤングケアラーの本質は、子どもが子どもらしく成長できる環境を地域全体で助け合うことであり、個人の努力や家族内の問題として閉じ込めるのではなく、地域の問題として解決していくことが今後必要になってくると感じ、そのために私は、地域での交流を行い、ヤングケアラーの可能性がある子供がいる場合には、手を差し伸べられる人間になりたいと感じました。