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令和3年度教育行政執行方針

更新日:2021年7月29日更新 印刷ページ表示

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広報4月号教育行政執行方針 [PDFファイル/1.78MB]

(4月1日発行・広報くりやま4月号掲載)

 昨年来の新型コロナウイルスの感染拡大は、これまでの社会の在り方を大きく変貌させ、少子高齢化、高度情報化、グローバル化などの急速な進展と相まって社会情勢を大きく変化させる中で、町民一人ひとりが主体的に社会に関わり、活力ある地域社会を作り出していくため、ふるさとを誇りに思い、地域の発展を支える人材の育成が強く求められております。

 教育委員会といたしましては、こうした動向を踏まえ、「心豊かで、たくましく、力強く未来を切り拓く人づくり」を基本理念に、栗山町教育推進の合言葉である「人々が輝くふるさとづくり」を目指し、「生涯を通じて主体的に学び、自らの個性や能力を伸ばすことができる人」「郷土に愛着と誇りを持ちながら、広い視野を持って栗山の魅力をさらに高めていくことができる人」「思いやりと感謝の気持ちを持ち、さまざまな人々と協働し支え合いながら自らを高めていくことができる人」の育成を地
域ぐるみで進めてまいります。

 また、新型コロナウイルス感染症対策につきましては、引き続き強い危機意識を持ち、国や北海道、北海道教育委員会等と緊密に連携を図り、町民の皆さんのご理解とご協力をいただきながら、学校等と一体になって迅速・丁寧な対応に心掛けてまいります。

 以下、具体的な推進方策に関わり、4分野15の重点方針を申し上げます。

第1分野 学校教育

 子どもたちが「ふるさと栗山」への愛着と誇りを持ち、それぞれの夢や目標の実現に向けて、生きる力を育み、未来へと羽ばたくことができるよう、教育委員会の総力をあげて支援してまいります。

 そのため、特に重視することを6点申し上げます。

1.確かな学力の定着を目指した学習指導の充実

 小学校から中学校までの9年間を一つの学びと捉え、一貫した教育を推進するために、小・中の一貫した外国語教育の実施や論理的思考を育むプログラミング教育の導入をはじめ、教職員の指導力向上や指導体制の充実を図るとともに、子どもたちの学力向上に向け、全国学力・学習状況調査や各種学力テストなどのさらなる活用と充実を図ってまいります。

2.ICT(情報通信)を活用した教育の充実

 高度情報化が進展する中、災害や感染症発生等による緊急時においてもすべての子どもたちの学びを保障できる環境整備のため、小中学校の児童生徒1人1台の端末整備と校内通信ネットワークの整備を行ったところであります。

 今後は、ICT活用指導能力の向上のため、ICT活用委員会を核とした研修の充実を図り、ICTを有効活用した授業体制の構築に取り組んでまいります。また、オンライン授業実施に向けた情報機器の利用規程の検討や、家庭における通信機器整備の支援を行ってまいります。

3.豊かな人間性と健康なからだの育成

 人を思いやる心や感動する心などの豊かな心を育むことができるよう、「特別の教科道徳」の充実に努めるとともに、子どもたちの心の成長にとって課題となる学校のいじめ問題や不登校行動を未然に防止するため、教育相談員及びスクールカウンセラーを引き続き配置し、早期発見・対応を図る支援体制を継続してまいります。

 また、学校と家庭が連携して家庭学習に取り組むなど、望ましい学習習慣や生活習慣の定着を図るとともに、食育指導の充実や地産地消を積極的に取り入れた安全・安心な学校給食の提供を通して、子どもたちの健やかな体の育成を図ってまいります。

4.学校と福祉分野との連携強化

 子どもたち一人ひとりの実態に応じた学習を進めるため、特別支援教育支援員を継続して配置するとともに、幼児期教育から小学校教育への円滑な接続を図るため、認定子ども園や保育所等と小学校の連携強化を図ってまいります。

 また、北海道介護福祉学校と連携を図り、高齢者や障がいを持った方々とともに生きることの重要性や人を思いやる心の大切さを学ぶ福祉教育の充実を図ってまいります。

5.子どもたちの教育環境整備

 子どもたちが安心して学ぶことができる教育環境を整えるため、学校施設の計画的な修繕を進めるとともに、関係機関・団体等と連携し、引き続き通学路の安全確保に取り組んでまいります。

 また、保護者の負担軽減策として、就学援助制度に基づく支援や、スキー授業などの各種支援を継続するとともに、子どもたちのスポーツ活動や文化活動など、さまざまな分野での活躍を支援するため、引き続き子ども夢づくり基金を活用してまいります。

6.栗山高校を支える活動の推進と高校との連携強化

 募集間口維持の活動はもとより、栗山高等学校と協働し、生徒確保の取組を積極的に進めるとともに、中・高連携の充実と、関係組織と連携した支援の強化を図ってまいります。

 また、将来的な在り方や特色ある教育課程など、3年間にわたりご議論いただきました「北海道栗山高等学校の魅力づくり委員会」からの報告内容を踏まえ、将来像の実現に向けた事業展開により、栗山高等学校の魅力化に取り組んでまいります。

 さらに、町民組織と連携し調査・検討を進めております栗山高等学校女子硬式野球部の設立のため、町民主体による実行委員会組織等の立ち上げや、生徒受入れに係る環境整備等の取組を検討してまいります。

第2分野 社会教育

 すべての町民が幸せを実感できる社会の実現を目指し、「いつでも、どこでも、だれにでも」を合言葉に、町民一人ひとりが、生涯にわたって主体的に学ぶことができる環境づくりに取り組んでまいります。

 そのため、特に重視することを5点申し上げます。

1.学習機会の充実

 子どもから高齢者まで、町民一人ひとりが生涯にわたって生きがいのある豊かな生活を送るため、趣味や教養などを高める町民講座を継続するほか、子育てや家庭教育に関する研修会、いきいきスクールなどを実施していくとともに、指定管理者による各種講座を積極的に支援し、多様な学習機会の充実を図ってまいります。

2.スポーツの奨励を通した健康づくり

 町民誰もがスポーツに親しみ、心身ともに健康に過ごすことができるよう、各種大会等をスポーツ推進委員や体育協会などと連携し開催するなど、いつでも気軽に楽しくスポーツすることができる機会の充実を図るとともに、スポーツ団体の活動支援などを通して、スポーツの普及・振興に取り組んでまいります。

 また、スポーツ施設につきましては、指定管理者や関係団体と連携を図りながら適切な維持管理を行ってまいります。

 さらに、関係機関・団体と連携し、健康増進とまちの賑わい創出のため、「くりやまハーフマラソン」を開催します。

3.図書館機能の充実

 多様化する町民の学習意欲・読書意欲に対応するため、ニーズを把握した図書の充実を図るとともに、さまざまな資料等の収集・整備を行い、誰もが気軽に知識や情報を得ることができる環境を整えてまいります。

 また、乳幼児期のブックスタートなど家読( うちどく) 事業の継続をはじめ、各小中学校に配置する担当司書を増員し、学校図書館の充実と子どもたちが本に触れる機会の拡大を図ってまいります。

 さらに、コロナ禍により注目されている電子図書館の導入を進めるなど、町民に親しまれる憩いの施設として充実を図り、図書館に足を運ばなくても読書が楽しめる環境整備に取り組んでまいります。

4.文化の振興と文化財の保存・活用

 芸術文化の推進につきましては、文化連盟などと連携し、「新しい生活様式」に対応した総合文化祭等の開催と、文化財保護委員会に協力いただき、新たな文化財の指定に向けた検討並びに貴重な歴史的建造物や資料の保存継承に努めてまいります。

 また、文化振興基金を活用し、町民や芸術家の自主的な活動や伝統文化の継承を引き続き支援してまいります。

5.国際・地域間交流の推進

 子どもたちの豊かな感性や国際感覚を育むため、海外の生活や文化に触れる青少年海外派遣事業「少年ジェット希望の翼」を継続するとともに、イングリッシュキャンプ英語コミュニケーションスキル研修を継続して実施し、福島県川俣町の子どもたちと交流しながら、英語によるコミュニケ―ション能力の向上を図ってまいります。

 さらに、姉妹都市である宮城県角田市との子ども交歓のつどいや勤労青年研修事業を継続してまいります。

第3分野 自然体験教育を通した郷土愛の涵養

 自然体験教育は、「ふるさと教育」の中核をなす取組であり、今後とも本町の自然体験活動のステージとなる各施設整備や活動の振興を図ってまいります。

 また、新年度は、ハサンベツ里山活動の20周年記念事業の実施年であり、これまでの自然体験活動の成果の振り返りと今後の推進計画の策定に取り組んでまいります。

 そのため、特に重視することを2点申し上げます。

1.ふるさと教育を担う自然体験活動

 雨煙別小学校 コカ・コーラ環境ハウスを拠点に、ハサンベツ里山、夕張川など、「ふるさと栗山」の自然を活用し、先人たちの素晴らしい足跡などを学ぶ自然体験プログラムを、小中学校やNPO法人雨煙別学校と連携を密にし、取り組んでまいります。

 また、ふるさといきものの里オオムラサキ館を人と自然の共生をテーマにした学習や交流活動の拠点施設として、関係団体と連携し、施設運営体制の整備・充実を図り、魅力ある施設づくりに努めてまいります。

 さらに、ふるさとの河川であります夕張川そして雨煙別川では、関係団体等との協働により、サケが遡上する川づくりを始め、いきもの豊かな河川環境へ向けた整備を推進し、自然環境の大切さやふるさとの素晴らしさを伝える自然体
験フィールドの充実を図り、町民の環境学習や水辺利用の利便性を向上させてまいります。

2.「自然教育中長期計画の策定」及び「人と自然が共生するまちづくり宣言」の実施

 ハサンベツ里山は、「童謡のみえる里山づくり」をはじめ20年が経過しました。この町民の手によって整備された豊かな自然環境を今後も保全・活用していくため、「自然教育中長期計画」を策定し、「人と自然が共生するまちづくり宣言」を実施いたします。

第4分野 栗山町立北海道介護福祉学校の経営基盤の確立と教育機能の発揮

 介護人材の需要が高まる中、介護職を志す人材は減少の一途をたどり、恒常的な人材確保と体系化された教育による質の高い介護福祉士の養成が求められていることから、経営改善に取り組みながら引き続き学生確保に努めてまいります。

 そのため、特に重視することを2点申し上げます。

1.学生の確保と経営基盤の確立

 学生確保については、公立の専門学校としての優位性を発揮し、一日体験入学とAO入試制度の効果的な活用及び重点地域を定めた高校訪問や自治体訪問と併せて、関係機関等と連携し、学卒者の確保や職業訓練生の受入れなど積極的に取組を進め、経営改善計画を着実に推進してまいります。

 また、関係機関、法人・事業所などと連携・協力し、医療的ケアなど最新の知識・技術の研修や国家試験講座の開催など、介護職員の再教育の拠点として、本校の役割を果たしてまいります。

2.本校の教育機能の発揮

 介護ニーズの複雑化・多様化・高度化に対応するカリキュラム編成や、学校関係者評価の実施、法人・事業所との連携・協力などを認可条件とした「職業実践専門課程」の実践化を図り、本校教育の質的な向上を目指してまいります。

 また、福祉のまち栗山を学びのフィールドとする「地域活動研究」の充実を図るとともに、小・中・高における福祉教育推進に向け、それぞれの学習活動に主体的に関わり、本校の持つ教育機能を積極的に発揮してまいります。

 さらに、将来にわたって福祉社会を支えるリーダーとなる人材を養成する拠点として、本町が目指す地域包括ケアシステムの一翼を担う学校づくりを推進してまいります。

 

 結びに、令和3年度に向けた教育長並びに教育委員4名の決意の一端を申し述べます。

 教育委員長を務められ、これまで、4期16年にわたって栗山町の教育を支えていただきました湯地定曉氏の勇退に伴い、新体制となった私ども5名は、これまで同様に町民の皆さんの声にしっかりと耳を傾け、町民の教育に対する熱い想いを受け止めながら、「行動する教育委員会」の名を汚すことの無いよう、委員全員が一体となり、これまで以上に栗山の教育振興に邁進してまいりたいと決意を新たにいたしました。

 そのために、教育委員会が進めるすべての教育活動を「ふるさと教育」と捉え、栗山の未来を担う子どもたちの成長を支援するとともに、栗山に暮らす誰もが心豊かに暮らし、生涯を通して主体的に学ぶことができる環境づくりに努め、教育が町の魅力につながる生涯学習社会の実現のため、町民の皆さんとともに栗山の教育を推進してまいります。

 町民の皆さん、議員の皆さん、並びに関係機関、団体の皆さんのご指導とご協力を心からお願い申し上げ、令和3年度の教育行政執行方針といたします。

 

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