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令和4年度教育行政執行方針

更新日:2022年4月1日更新 印刷ページ表示

教育行政執行方針

令和4年教育行政執行方針 [PDFファイル/899KB]

(4月1日発行・広報くりやま4月号掲載)

 教育は、普遍的かつ個性的な文化を創造し、豊かな社会の実現を目指し、心身ともに健康で、文化的な資質をもち、平和で民主的な国家および地域社会の形成者として自主的精神に満ちた人材の育成を図らなければなりません。

 また、我が国の歴史と文化を尊重し国際社会に生きる日本人、栗山町民となることを期して行わなければなりません。

 さらに、地球環境問題や経済・社会のグローバル化、高度情報化、少子高齢化など、時代の変化や知識基盤社会に主体的に対応し、日本の未来や国際社会を担う人材を育成することが重要であります。

 教育委員会といたしましては、このような考え方に立って、以下の「教育目標」に基づき、積極的に教育行政を推進してまいります。

 栗山町教育委員会は、幼児・児童・生徒が知性、感性、道徳心や体力を育み、人間性豊かに成長することを願い、互いの人格を尊重し、思いやりと規範意識のある人間地域社会の一員として、社会に貢献しようと自ら学び・考え・行動する個性と、創造性豊かな人材の育成に向けた教育を重視してまいります。

 また、学校・家庭・地域がそれぞれの役割を担い、豊かな環境の中で、子どもたちが生涯にわたって主体的に文化やスポーツに親しむことができる人間として成長するよう関係機関・団体などとの一層の連携を図ってまいります。

 さらに、教育は、学校・家庭・地域のそれぞれが連携して行わなければならないものであるとの認識に立って、すべての町民が教育に参加することを目指してまいります。

 以下、これら教育目標の達成に向けた具体的な推進方策に関わり、3分野の重点方針を申し上げます。

第1分野 学校教育

 教育政策の根幹として位置付けられている学習指導要領に基づき、学校・家庭・地域が連携・協働しながら、学校教育の改善・充実を生み出す「プログラミング教育」の実施や幼児期から中学までを見通した教育の充実を図ってまいります。
 そのため、特に重視することを9点申し上げます。

1.人権教育および人間教育の推進

 人権尊重の理念を広く定着させ、女性、子ども、高齢者、障がい者および外国人などへの偏見や差別をなくし、差別意識の解消を図る教育を推進するとともに、子どもたちが自他を慈しみ、互いの生命を尊重するなど、健やかに成長できるよう「特別の教科・道徳」の実施などにより、道徳的実践力の育成を強化し、豊かな体験活動を重視した心の教育を推進します。

 また「いじめ防止対策推進法」および「北海道いじめ防止基本方針」の制定趣旨を踏まえ、いじめや不登校などの問題解決と自立支援の強化を図り、互いに認め合い共に学び合える学校づくりを進め、子どもたちが、進んで思いやりの心や社会生活の基本的ルールを身に付けるとともに、社会の一員としての自覚を高め、まちづくりへの参加など、自ら社会に貢献しようとする社会性の涵養を図ります。

2.確かな学力の定着

 基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得させ、活用する力を育成し、学習指導要領にある、課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学びの充実を図り、探究的な活動を通して「確かな学力」、子どもの学びに向かう力を高めます。

 また、学習状況に関する調査結果の分析など、授業改善プランを活用して、子どもの資質や能力の伸長を図るとともに「学び方」を学ばせるための授業の工夫や家庭学習強化週間・生活リズムチェックシートの活用などにより、子どもたちが主体的に学習に取り組む態度を育成し、子どもの特性に応じた学習を通して個に応じた教育を展開します。

 さらに、子どもたちが将来、国際社会に生きる日本人として活躍できるよう「英語が使える児童・生徒」を育成するため、2名のALTを有効活用し、コミュニケーション能力の向上と、小中学校における外国語教育の充実を図り、外国の言語や文化に触れ、自国の文化や歴史を発信する機会を拡充するなど、国際理解教育を推進します。

3.豊かな個性の伸長

 土曜授業の実施をきっかけに、学校・家庭・地域が連携協力し、役割を分担しながら、学校における授業や地域における多様な学習、文化やスポーツ、体験活動などを通し、子どもたちにこれまで以上に豊かな教育環境を提供するとともに、子どもたちが将来直面するさまざまな課題に柔軟かつたくましく対応し、社会人・職業人として自立していくために、成長の段階に応じたキャリア教育の充実を進め、望ましい勤労観・職業観を育みます。

 また、障がいのある子どもたちが個々のニーズに応じた教育を受けられるよう特別支援学級における巡回相談を積極的に活用するなど、特別支援教育の一層の充実を図り、障がいのある子どもと障がいのない子どもが可能な限り共に教育を受けられる環境を整えるとともに、子どもたち相互が触れ合い共に活動する機会を積極的に提供します。

 さらに、子どもの発達や学びの連続性を保障するため、異校種間の交流や幼・小・中連携教育プログラムの開発を進め、子ども園と小学校、小学校と中学校の円滑な接続を図ります。

4.ICTを活用した学びの充実

 ICTの活用により情報活用能力を高め、インターネットや携帯電話など子どもの成長段階に応じたICTスキルおよび情報モラルの育成を図ります。

 また、GIGAスクール構想による1人1台端末を活用した授業づくりの推進および協働的な学びと個々に合わせた個別最適な学びの充実を図るとともに、家庭における通信機器整備などを支援します。

 さらに、学校図書館を「学習・情報センター」と位置付け、ICTを活用し、タブレット端末などでの調べ学習や発表が可能な教室環境の整備を推進します。

5.家庭・地域との連携・協働

 学校の主体性・自律性の確立と校長のリーダーシップの強化を図り、地域の教育力を活かした特色ある学校づくりを推進します。

 また、学校運営協議会にコーディネータ的役割を担う委員を配置するなど、コミュニティ・スクールを通じ、地域の力を学校運営に生かす「地域とともにある学校づくり」を推進するとともに、町民の教育参加を促進するため、広報紙などを通して積極的に教育情報を発信します。

 さらに、子どもたちが放課後などにおいて安全・安心にスポーツや文化活動などのさまざまな体験活動や地域住民との交流活動に取り組むことができるよう支援します。

6.学校経営改革の推進

 校務事務の負担を軽減できる校務支援システムを有効に活用し、教員がゆとりをもって児童・生徒や保護者と向き合うことができる学校づくりを推進します。

 また、土曜授業や学校参観、学校運営協議会の充実を図り、学校経営方針に基づく教育活動の成果を評価・検証して、学校・家庭・地域が協働する学校評価システムを構築します。

 さらに、体罰は暴力であるとの認識のもと、全校を挙げて体罰の根絶、相談・即応体制の充実を図り、地域に信頼される学校づくりを推進します。

7.健康・食に関する教育の推進

 子どもたちの健康・体力づくりを推進するため、関係機関・団体などと連携し、健康教育や体育の授業、運動部活動の充実を図るとともに、食育指導の充実や地産地消を積極的に取り入れた安全・安心な学校給食の提供などを通して、子どもたちの健やかな体の育成を図ります。

 また「第1期栗山町健康増進計画」の趣旨を踏まえ、がんの仕組みや予防、歯と口腔の衛生に関する正しい知識と生活習慣の習得を図り、健康教育を推進します。

8.安全・安心な教育環境の整備充実

 通学路内の安全対策と学校や園への不審者侵入の抑止、初期対応など安全確保に取り組み、安全・安心な学校づくりを推進し、安全教育の充実を図ります。

 また、子どもたちが交通事故や犯罪などの危険を予測し回避する能力を高めるとともに、学校・地域の防災活動に積極的に参加し、他者や社会の安全に貢献できる資質や能力の育成を図るなど、地域と連携した学校安全体制を確立します。

 さらに、老朽化した学校施設などの改修を計画的に進め、児童・生徒が安心して学校生活を送ることができる環境を整備します。

9.栗山高校の維持・存続に向けた支援強化と魅力化ビジョンの推進

 栗山高校の募集間口維持の活動はもとより、生徒確保に向け、時代に即した各種支援制度の充実を図り、魅力ある高校・選ばれる高校づくりを推進します。

 また、将来的な学校の在り方や特色ある教育課程の検討など、北海道栗山高等学校の魅力づくり委員会からの提言項目「魅力化ビジョン(案)」を実現するため、高校魅力化コンソーシアムを設置し、産・学・官の参画による取り組みを推進します。

 さらに、官民協働により町を挙げて取り組みを進めている栗山高校女子硬式野球部の活動開始に係る環境整備を行うなど、引き続き必要な支援を進めます。

第2分野 社会教育

 生涯学習・社会教育は、社会情勢の変化や教育における今日的課題を踏まえ、将来を見据えた住民主体の学習活動などを展開していくことが重要であります。そのために、生涯学習・社会教育の果たすべき役割や機能を明確にし、教育活動を総合的・系統的に進めてまいります。

 そのため、特に重視することを6点申し上げます。

1.生涯教育の推進

 子どもの望ましい生活習慣確立のための啓発活動、家庭教育サポート企業との連携推進を図り、家庭教育の機能を高める取り組みを推進するとともに「くりやまキッズクラブ」などを通した自然・社会体験の充実や栗山町青少年育成事業支援など、青少年の体験活動の機会を提供します。

 また、町民講座など町民の学習機会の提供や生涯学習情報誌「マナビィ」の発行、高齢者大学「いきいきスクール」の実施など、町民が喜びと生きがいを感じる学びの機会を提供します。

 さらに、図書館活動推進のため、学校図書館との連携推進や子育てブックスタート事業の実施、電子図書館の活用などを通じ、町民の読書活動を支援します。

2.自然環境教育の推進

 オオムラサキ館の管理運営など、国蝶オオムラサキの生息環境を保全し、その生態を公開するとともに、栗山町自然教育中長期計画に基づき、ハサンベツ里山計画実行委員会やその他の関係団体の活動支援などを通した、自然・里山環境の保全を進めるなど、人と自然との共生を推進します。

 また、自然体験プログラムの充実および指導者の確保、町内児童生徒の体験学習支援など、雨煙別小学校コカ・コーラ環境ハウスを拠点とした、町独自の「ふるさと自然体験教育」を推進します。

3.スポーツの推進

 体育協会、スポーツ少年団本部および各種スポーツイベントへの支援などを通し、年齢や興味関心・技術技能に応じた生涯スポーツを推進します。また、大学や企業などの合宿・研修などの受入体制を整備します。

4.芸術・文化の推進と文化財の保存・活用

 小学校での演劇鑑賞や美術展など芸術鑑賞事業、札響ひなまつりコンサートの開催支援などの音楽鑑賞事業の実施、文化振興基金補助金を活用した芸術文化に親しむことのできる環境づくりや、芸術祭、音楽祭の開催支援、芸能祭、菊花展などの文化連盟事業を支援し、町民や文化団体による芸術・文化活動を推進します。

 また、芸術家による工房新築・改築の支援、個展開催支援などを推進するとともに、工房体験教室の実施などを通し、芸術創造のまちづくりを推進します。

 さらに、町の文化財指定や文化財保護に関する啓発活動を推進するとともに、歴史的建造物の保存・活用や開拓記念館のさらなる利活用など「ふるさと栗山」の文化財の保護・活用を推進します。

5.国際・地域間交流の推進

 子どもたちの豊かな感性や国際感覚を育むため、海外の生活や文化に触れる青少年海外派遣事業「少年ジェット希望の翼」を継続するとともに、イングリッシュキャンプ英語コミュニケーションスキル研修を継続して実施し、福島県川俣町の子どもたちと交流しながら、英語によるコミュニケ―ション能力の向上を図ってまいります。

 さらに、姉妹都市である宮城県角田市との子ども交歓のつどいや勤労青年研修事業を継続してまいります。

6.老朽化した施設の計画的改修

 老朽化した社会体育施設および社会教育施設の長寿命化を図るための個別施設計画に基づく改修などを計画的に行います。

第3分野 北海道介護福祉学校

 超高齢社会の到来とともに介護人材などの需要が高まる中、近年の社会情勢の変化などにより介護職を目指す人材は減少を続けている中ではありますが、今後も質の高い介護福祉士の養成や本町をはじめ、全道・全国に向けて優秀な人材を輩出することを目指し、学生確保などに努めます。

 そのため、特に重視することを2点申し上げます。

1.学生確保と経営基盤の確立

 最終年度となる経営改善計画を踏まえ、持続的な学校経営基盤の確立のため「介護人材の確保に関する自治体包括連携協定」の推進をはじめ、学生確保対策を進めます。

 また、新カリキュラムのもと、確かな知識・技術の習得により国家試験合格率100%を目指すとともに、さまざまな地域課題の基礎的理解を踏まえた視野の広い介護人材を養成します。

2.本校の教育機能の有効活用と関係機関等との連携

 地域包括ケアシステムの一端を担う町立学校として、本校学生が取り組む地域活動研究による福祉課題などの調査・研究やケアラー支援推進に係る連携協力、また、社会福祉協議会との連携などを通して、町民が支える町立学校であることが実感できる学校づくりを進めます。

 また、本校の教育機能を活用し、未来の介護人材発掘につながる小中学校における福祉教育を支援するとともに、介護事業所などと連携し、介護人材の確保・育成および介護職員の資質向上を支援します。

 さらに、本校と栗山高等学校との間でこれまで培ってきた連携を土台に、町と介護事業所が協働した体制を構築し、地域社会のニーズに対応した人材育成を目指す取り組みについて、調査・検討を進めます。

最後に・・・

 結びに、令和4年度に向けた教育長並びに教育委員4人の決意の一端を申し述べます。

 私ども5人は、これまで同様、町民の教育に対する熱い想いを受け止め「行動し実行する教育委員会」として、今まで以上に栗山の教育振興に邁進します。

 子どもたちが夢に向かい未来を拓いていくためには、先人の知恵を学び、困難を乗り越えていく勇気や力を持つことが大切であります。これまで積み重ねてきた栗山の良さを生かしながら、子どもたちが「ふるさと栗山」に愛着と誇りを持つこと、さらには主体的・協働的に歩んでいく力を身に付けることができるよう学校教育を進めてまいります。

 また、町民の豊かな学びが、地域コミュニティの活性化や生涯学習の推進につながるよう、社会教育を進めてまいります。

 次代を担う子どもたちの豊かな心や町民一人ひとりの夢や志を育むため、学校・家庭・地域・行政が連携して、栗山町の教育に全力で取り組んでまいります。

 町民の皆さん、議員の皆さん、並びに関係機関・団体の皆さんのご指導とご協力を心からお願い申し上げ、令和4年度の教育行政執行方針といたします。

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