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令和8年度教育行政執行方針

更新日:2026年4月1日更新 印刷ページ表示

令和8年度 教育行政執行方針

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令和7年栗山町議会定例会3月定例会議の開会にあたり、令和8年度教育行政の執行に関する基本的な考え方と、今後の施策の方向性について申し述べます。

本町の教育を取り巻く環境は、少子化の進行、社会構造の変化、子供や家庭をめぐる課題の複雑化など、大きな転換期にあります。

このように全国的な傾向に類似する一方、地域軸と時間軸の違いがあるという状況の中にあっても、次世代の人材を育成する教育行政の根幹にあるべきものは、教育の質を担保しつつ、常に「子供たち一人一人の学びと成長をいかに保障するか」という一点に尽きると考えております。

私は、これまで栗山町の教育行政を担う中で、現場や地域の声に耳を傾けながら、子供を起点とした判断を積み重ねてまいりました。その経験を踏まえ、本年度の教育委員会が所管する全ての課における行政執行に臨む基本姿勢と重点施策について述べさせていただきます。

1 これまでの教育行政の取組と基本姿勢

(1)子供を中心に据えた教育行政

本町の教育行政においては、制度や組織の論理、前例にとらわれることなく、「子供にとって何が最善か」を判断の基準としてまいりました。学力の向上はもとより、自己肯定感や他者との関わり、地域とのつながりを重視した教育活動を推進し、学校と地域が協働する関係づくりに努めてきたところであります。

(2)学校現場の主体性を尊重した運営

教育の質を高めるためには、現場の創意工夫と主体的な取組が不可欠であるとの考えから、教育委員会主導で細部まで決定するのではなく、学校長や教職員の裁量を尊重する運営を進めてまいりました。責任を伴う判断ではありましたが、現場の意欲や専門性を引き出す重要な転換であったと認識しております。

(3)地域と共に育てる教育の推進

「栗山町らしい教育とは何か」を常に問いながら、地域の人材、文化、歴史といった本町ならではの社会資源と教育を結び付ける取組を進めてまいりました。学校は地域の中にあり、地域に支えられ、地域と共に子供を育てる存在であるという考えのもと、地域連携を重視してきたところであります。

(4)対話と信頼を基盤とした教育行政

教育施策の実効性は、人と人との信頼関係に支えられるものであります。学校現場や保護者、地域の声に真摯に耳を傾け、対話を重ねることを通じて、信頼関係の構築に努めてまいりました。

2 現在直面している課題

(1)教職員・町職員の確保・育成に関する課題

若手教員や職員の確保の難しさや、ベテラン教員や職員が培ってきた経験や知見の継承など、人材の確保・育成は喫緊の課題であります。持続可能な体制を構築するため、引き続き人材育成と働きやすい環境づくりに取り組む必要があります。

(2)子供・家庭・地域をめぐる課題の多様化

不登校や発達特性への対応など個別性の高いかかわりや支援を要するケースが増加しており、学校現場においては負担感や限界感が高まっています。保護者や地域からの切実な声に寄り添いながらも、町全体としての公平性や持続可能性を踏まえた対応が求められています。また、全課に通じる地域の教育力を十分に活かし切れていない現状も課題として認識しております。

(3)制度と現場とのギャップ

国や道、町の各種施策への対応が増加する中で、本町独自の教育の充実に向けた検討や実践の時間が十分に確保できていない状況にあります。全課において、限られた財源や人的資源の中で、施策の優先順位付けや、取組の精選が求められています。

3 本年度の教育行政執行における基本的な考え方と栗山らしさの深化~「栗山らしさ」を深化させる一年へ~

本年度は、これまで積み重ねてきた取組を基盤にしながら、「栗山らしさ」を一層意識した教育行政を展開してまいります。そのため、次の考え方を教育行政執行の柱として位置付けます。本町の教育行政は、義務教育・高等学校教育の連携のみならず、専門教育機関である介護福祉学校、さらには社会教育・生涯学習分野を含めた“学びの総体”として推進するものであります。

子供から高齢者まで、町民一人一人の学びが循環し、地域を支え、次世代を育てる。その循環を意識した教育行政を展開してまいります。

(1)子供一人一人を見取る教育の徹底

すべての施策の起点は、子供一人一人の姿であります。「その子が安心して学び続けられる環境となっているか」「不利益を生んでいないか」を常に問い直します。

小規模自治体である本町の強みは、子供の変化を丁寧に見取り、必要な支援を迅速に講じることができる点にあります。画一的な対応ではなく、個々の実情に即した判断を積み重ね、豊かな人間性と確かな学力を育む教育を推進してまいります。

(2)現場と責任を共有する教育委員会へ

教育委員会は管理する組織ではなく、現場と共に考え、共に責任を担う存在であります。小学校・中学校・介護福祉学校の裁量を尊重しながらも、持続可能な体制となっているかを不断に点検し、必要な支援と改善を行います。

また、専門職人材を育成する介護福祉学校においても、地域の福祉課題と連動した実践的な学びを充実させ、地域を支える担い手の育成に取り組みます。教育委員会として、学校教育と専門教育を分断することなく、一体的な視点で支援してまいります。

(3)地域資源を核とした「栗山型教育」の確立

本町には、豊かな自然、農業や産業、歴史文化、そして人のつながりがあります。これらを教育課程や体験活動、介護福祉学校の専門教育の実習、さらには社会教育事業に有機的に結び付け、「地域の中で学び、地域を支える力を育む教育」を推進します。

社会教育・生涯学習分野においては、子供から高齢者まで誰もが学び続けられる環境づくりを進めます。学びは学校だけで完結するものではありません。地域の学習活動や文化・スポーツ活動が子供たちの成長を支え、また子供たちの学びが地域を活性化させる、その双方向の関係を大切にしてまいります。

子供期の学び、専門職としての学び、そして生涯にわたる学びが一体となる、それが栗山町の目指す「栗山型教育」であります。

(4)対話を基盤とした、修正できる教育行政

変化の激しい時代にあっては、固定化した仕組みに安住することなく、対話と協働を通じて修正し続ける姿勢が求められます。

小中学校、介護福祉学校、社会教育関係団体、保護者、地域、そして議会との対話を重ねながら、町全体で教育を支える体制を築いてまいります。納得と責任を共有する行政運営を徹底してまいります。

おわりに

教育を取り巻く環境が大きく変化する中、教育委員会には、変化を前提としつつも、ぶれない軸を持って進む姿勢が求められています。

守るべきは、子供を起点とする姿勢であり、現場への敬意であり、そして最終的な責任を引き受ける覚悟であります。一方で、時代に合わない慣行や形骸化した取組については、見直す勇気を持ち続けなければなりません。

本町の教育は、学校教育だけで完結するものではありません。専門職人材を育成し、地域福祉を支える介護福祉学校の役割はますます重要性を増しています。また、子供から高齢者までが学び続けることのできる社会教育・生涯学習の充実は、世代をつなぎ、地域の活力を維持する基盤であります。

子供期の学び、専門職としての学び、そして生涯にわたる学び、これらが有機的に結び付くことで、町の未来を支える人材が育ち、地域が持続していきます。教育委員会は、その循環を支える中核としての責任を自覚し、学校教育、介護福祉学校、社会教育のすべてを一体的に推進してまいります。

小さな町だからこそ、顔の見える関係の中で人を育てることができます。栗山町だからこそ実現できる教育があります。議員各位並びに町民の皆様のご理解とご協力を賜りながら、町全体の学びを力に変え、栗山町の未来を担う人材を育てるための教育行政を推進してまいります。

以上、令和8年度の教育行政執行方針といたします。