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ネイチャーポジティブ(日本語訳では「自然再興」)とは、「自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させる」ことで、環境にとってポジティブ(プラスの状態)にしていくという考え方を指します。この考え方は、自然環境保全の取り組みだけでなく、経済、社会、政治、技術までのすべてにまたがって改善を促していくことで、自然を豊か(プラスの状態)にしていくという趣旨でもあります。
ネイチャーポジティブの実現には、企業、地方公共団体、NGOなどをはじめとする、様々なステークホルダーに協力をしてもらう必要があり、実現に向けた第一歩として「ネイチャーポジティブ宣言」を表明してもらうことを、環境省では呼び掛けています。
2022(令和4)年12月に開催された生物多様性条約第15回締結国会議(COP15)において、2010(平成22)年に採択された愛知目標の後継となる、2030(令和12)年までの世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択され、2030(令和12)年ミッションとして「生物多様性の損失を止め反転させる」すなわち「ネイチャーポジティブ」が掲げられました。
新たな国際約束の達成のため、2023(令和5)年3月に「生物多様性国家戦略2023-2030」が閣議決定され、その中で「ネイチャーポジティブ」が明記され、自然を活かした地域づくりや一次産業等の推進、希少種の保全や陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全する30by30の達成などが目標に設定されました。
ネイチャーポジティブの実現に向けた取り組みの一つとして、環境省では、企業の森や里地里山、都市の緑地など「民間の取り組みなどによって生物多様性の保全が図られている区域」を「自然共生サイト」として認定する取り組みを2023(令和5)年度から開始し、北海道内においては、2024(令和6)年3月時点で黒松内町の「添別ブナ林」など10カ所の認定サイトがあります。
これまで、ハサンベツ里山20年計画事業、夕張川魚道整備や稚魚放流事業、ゼロカーボンシティ宣言、ごみ分別(リサイクルの推進)、木材企業4社との「栗山町企業の森林(もり)づくりに関する協定」の締結をはじめとする、自然環境保全の活動が進められています。
栗山町におけるこれまでの取り組み [PDFファイル/508KB]
本町では、町民有志が中心となって活動を展開している取り組みがたくさんありますが、このような取り組みが持続可能な発展を遂げていくためには、長い時間をかけて形成されてきた多様な生態系を保全することが必要であります。
ネイチャーポジティブの実現のためには、生物多様性と関わりの深い自然環境分野に限らず、環境政策、農林業、河川整備などの各分野において、生物多様性への配慮を盛り込み、気候変動等などの様々な変化に対してもレジリエント(柔軟で回復力のある)である健全な生態系を確保することで、「ネイチャーポジティブの実現」を目指します。
そのためにも、町民、関係機関・団体、町がそれぞれの役割を担いながら、取り組みを進めていきます。
町及び町民や関係機関・団体(事業者)の参加のもと、「環境・エネルギー」「自然環境教育」「農林業」「河川」の各分野の取り組みが統合的に推進され、まちが抱える課題に対応し、より良いまちづくりを進めるため、「栗山町第7次総合計画」に掲げる4つの重点プロジェクトの「3 『地域』が元気なまち 自然環境保全・都市基盤整備」及び「4 『産業』が元気なまち 産業振興対策」に記された、次代に誇れる、誰もが住みやすいまちづくりを推進していくため、積極的に環境施策を展開していきます。
本町において、町全体で健全な生態系を維持・確保し「ネイチャーポジティブ」の実現を目指す意志を示すため、令和6年9月14日に「栗山町ネイチャーポジティブ宣言」を表明しました。
栗山町ネイチャーポジティブ宣言
近年、地球規模で生きものの絶滅が急速に進み、生物多様性が失われ続けています。
国際社会では、自然と共生する世界を実現するため、生物多様性の損失を止め、反転させ、回復軌道に乗せる「ネイチャーポジティブ」が国際目標に設定されました。
我が国においても、新たな国際約束の達成のため「生物多様性国家戦略2023-2030」が閣議決定され、自然を活かした地域づくりや一次産業等の推進、希少種の保全、陸・海域の30%以上を健全な生態系として効果的に保全する「30by30」の達成などが目標に設定されました。
本町ではこれまで、ハサンベツ里山20年計画事業、夕張川魚道整備や稚魚放流事業、ゼロカーボンシティ宣言、ごみ分別(リサイクル)の推進をはじめとする、環境保全の活動を進めてまいりました。
このような活動が持続可能な発展を遂げていくためには、長い時間をかけて形成されてきた多様な生態系を保全し続けていくことが必要であります。
栗山町は、以下の3つの目標のもと、町民、関係機関・団体(事業者を含む)、町が共に豊かな生物多様性を次世代に継承し、未来を守るための取組を積極的に行い、自然を回復軌道に乗せるための「ネイチャーポジティブ」の実現を目指す意志を示すため、ここに「栗山町ネイチャーポジティブ宣言」をいたします。
1.自然を守り、次代につなぐまちづくりを進めます。
2.ゼロカーボンの実現に向かうまちづくりを進めます。
3.資源を大切にするまちづくりを進めます。
令和6年9月14日
北海道栗山町長 佐々木 学
環境省では、国民一人ひとりが「ネイチャーポジティブ」に役立てる消費・選択ができる経済社会づくりを推進するため、ネイチャーポジティブのイメージキャラクターとその愛称を公募し、「だいだらポジー」をイメージキャラクターとして決定しました。
「だいだらポジー」は、日本各地で山や湖、川を作ったとして伝承されている巨人「だいだらぼっち」をモチーフにしており、地球のポジティブな未来を抱きしめて見守り続けるキャラクターです。
「ネイチャーポジティブ」イメージキャラクターのイラストは、ネイチャーポジティブを目指すすべての自治体、企業、団体、個人がネイチャーポジティブに繋がる取り組みなどを実施していることを公表するために作られたポスター、チラシ、パンフレット、ポップ広告、名刺、ホームページその他ネイチャーポジティブの普及・啓発等に役立てる媒体に無償で使用することができます。また、使用に際して申請手続き等は不要です。
なお、使用に当たっては、使用上の注意がありますので、環境省ホームページ「ネイチャーポジティブキャラクター『だいだらポジー』」内の利用規約や利用マニュアルに従ってご利用ください。
2024.10.1
北海道の自治体で初!人と自然が共生するまちへ「栗山町ネイチャーポジティブ宣言」を表明(広報くりやま) [PDFファイル/1.47MB]
2025.4.7
2025.6.3